全遺伝情報(ゲノム)に基づく医療の推進や差別防止を掲げる「ゲノム医療法」が9日の参院本会議で、自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立した。
がん治療などでゲノムの活用が進む一方、差別を防ぐルール作りが遅れているとして、日本医師会や患者団体などが早急な法整備を求めていた。
ゲノム医療は、個人の遺伝情報を調べて病気の予防や治療につなげるもので、がんや難病、希少疾患への活用が期待されている。
法案は超党派の議員連盟がまとめ、「世界最高水準のゲノム医療を実現」することを基本理念に掲げた。国はゲノム医療施策を推進する基本計画を策定し、研究開発への助成などを進める。